素晴らしい音楽も聴きたくない人には騒音になってしまう。それだけに住まいにおける音の
扱いは複雑であり重要である。
基本的に住宅においては、部屋と部屋の間の仕切(壁・建具等)や建物内と外部環境とは音を
遮断する事が好ましい。
音は光と違い、空気中ばかりではなく、物体の中をも伝搬してゆくし、直進ばかりではなく、
屈折や反射、逓過・回折などいろいろな伝わり方をするのでその性質をよく知り音の環境設計を
する事が大切である。
音環境のプランにおいては、室内の吸音、反響として室内外の遮音を合わせて 考えなくては
ならない。
一般的に居室は、音の明瞭度を良くするために仕上げ材は、吸音性の高い材を使うことを心掛けたい。
音の波が1秒間に振動する回数を周波数という。周波数は音の音程を表す単位で、周波数が
大きい音は人間の耳に高い音として聞こえ、小さな音は低く聞こえる。人の耳で聞ける範囲は
20~20,000HZである。
投射する音のエネルギーに対する透過したエネルギーの割合を透過率という。
また、透過した音が投射音よりどれだけ弱くなったかをデシベルで表したものを透過損失という。
透過損失は同じ壁でも音の周波数によって異なった値をとり、一般に低音よりも高音の方が
多く遮られる。
透過損失は壁の単位面積あたりの重量の対数が比例する。
※壁が分厚くて重いほど透過損失が大きいと言うことです。
耳の感度を考慮に入れた音圧レベル(音あるいは音圧の大小を表す物理量、音圧をデシベル
で表したもの)。
我が国では、日本工業規格(JIS C1502)によって定められた指示騒音計を用い、測定した値で、
単位はホンで表す。アメリカはデシベル(db)を用いる。
音の強さまたは音圧を相対的に比較するための単位。あるいは強さ・音圧を表す単位として
用いられる。
音の強さは、スピーカーの出力などの場合には1c㎡当たり何ワットという言い表し方をするが、
基準エネルギーとの比の対数をとって、10倍したものをデシベル(dB)と呼び、音の強弱の
比較に用いる。
音源が止まってから60デシベルだけ減衰するのに要する時間を残響時間という。
教室や講堂などは、残響時間が短い方が良い。
室容積が大きいほど残響時間は長い。
オーディオルームで音楽を豊に聴くためには残響時間はやや長くした方が良い。
・音の高さ1秒間の振動回数をヘルツという単位で表す。
振動数の少ない音は低い音、多い音は高音として聞こえる。
・音の強さ音の強さは振動数とは関係なく、エネルギーの大きさで決まる。
・音同じ高さ同じ大きさの音のうち、人の耳に異なって感じられる音の特性。
●音の伝わり方
空気という媒質の中を伝搬する疎密波を音という。音の伝わり方は直進の他に屈折、反射透過、回折など
様々な伝わりかたがある。
また音は、コンクリー驅体や配管などの個体にも伝わる。これを固体伝搬音という。
●暗騒音(background noise)
ある対角の音を考える時、その場所におけるその対象の音以外にそこに存在する全ての騒音。
●遮音
空気伝送音および固体伝送音が伝わらないように遮断する事を遮音という。●吸音
音波が媒質中を伝搬するときまたは、何かの面に当たったとき何らかの変換機構によって音のエネルギーの●反響
受音者が音源からの直接音と反射音との間の時間差のために、1つの音が二つまたはそれ以上に聞こえる現象。●残響
室内において音源から音を発したとき、室の壁・天井・床などからの反射を何回繰り返し、音源が停止した後にも