買う前に知っておきたい!基本的なカーテンの種類と特徴
カーテンの種類と聞いて、何を思い浮かべますか?
厚手のカーテン、薄手のレースカーテン、素材や機能の違い……
カーテンには様々な種類のものが存在しますが、「違いがよくわからない」という方が多いようです。
そこで今回は、カーテンを買う前に知っておきたい、カーテンの種類とその特徴をご紹介します!
目次
機能別!カーテンの種類と特徴
カーテンには、快適な日常生活をサポートするための機能を持ったものがあります。
様々な機能について知っておくことで、カーテン選びがしやすくなりますよ。
■ドレープ(厚手)カーテン 機能性の種類
○遮光
『光をさえぎる』という名前の通り、光を遮断してくれる機能で、性能の違いにより1級~3級に分けられます。
遮光1級が最も性能が高く、人の顔が認識できないレベルと言われています。
遮光2級・3級では、人の顔もしくは表情がわかるレベルですが、その分デザインの自由度が高くなっています。
なお、遮光性能が同じカーテンでも生地の色によって明るさの感じ方が異なり、色の薄いカーテンほど明るく感じやすいです。
○断熱
糸を高密度に織り込むことで生地に厚みをもたせたり、特殊コーティングを施すなどの方法により、熱の流れを遮断する機能です。
窓から熱が出入りするのを防いでくれるので、冷暖房の設定温度を控えめにできるので、節約につながるというメリットもあります。
織り方や特殊コーティングの内容によっては、生地にごわつきが出たりすることもあります。
○防音
吸収したり、遮ったりすることで、音の出入りを防ぐ機能です。
250Hz以上の高音域(女性の声あたり)から徐々に効果がみられるようになり、高音になるほど防音効果が発揮されます。
しかし、実際に効果があると感じるかどうかは、個人の感覚や使用環境によります。
また、男性の声などの低音域や、壁や床などを振動して伝わってくる固体伝播音は、防音カーテンで防ぐことはできません。
■レース(薄手)カーテン 機能性の種類
○UVカット
UV(紫外線)をカットしてくれる機能です。
室内なら安全と思ってしまいがちですが、UVの中には窓ガラスを通り抜ける性質を持った種類もあるため、お部屋のUV対策は重要です。
○遮像・ミラー
室外から室内が見えにくくなるようにする機能です。
遮像カーテンは昼夜を問わず室内が見えにくくなるように設計されていますが、その分、室内からも室外が見えにくいという短所があります。
ミラーカーテンは光沢のある糸を使い、外からの光を反射させることで室内を見えにくくするため、外が暗くなると目隠し効果がなくなります。
○遮熱
室内に熱が侵入してくるのを防いでくれる機能です。
外気熱が室温より高い場合に効果を発揮するため、夏季に室温が上昇するのを防いでくれます。
■ドレープ・レース共通 機能性の種類
○防炎
カーテン生地を燃えにくくしたものです。
火災時に燃え広がるのを抑えるものであり、まったく燃えないわけではないので注意が必要です。
高さ31mを超える高層建造物に加え、店舗や施設など不特定多数が出入りする場所では、防炎ラベルを縫い付けた防炎カーテンの設置が義務付けられています。
○ウォッシャブル
水洗いができるカーテンのことです。
ウォッシャブル非対応のカーテンを水洗いすると、縮んだり変色してしまうことがありますが、ウォッシャブルの場合は家庭用洗濯機などで丸洗いすることができます。
素材別!カーテンの種類と特徴
カーテン生地は、様々な繊維から作られています。
使用する繊維によって、使用感や見た目が大きく変わるため、どの素材のカーテンを選ぶかは重要と言えます。
カーテンを選ぶ前に、素材による違いも知っておきましょう。
■化学繊維
○ポリエステル
特殊加工がしやすく、機能カーテンの素材としてよく使われます。
丈夫でシワになりにくい素材ですが、静電気がおきやすくお部屋のホコリを巻き込んでしまいがちです。
・形状記憶&形態安定
ポリエステルの熱可塑性(ねつかそせい)という性質を利用し、カーテンのウェーブを美しく長く保てるようにする加工のこと。
形状記憶と形態安定では使用する機材や加工するタイミングが違うほか、形状記憶の方が加工の強度が強く効果が長持ちすると言われています。
一定温度の熱や蒸気を加えることでカーテンに形を覚えさせるため、アイロンなどで熱を加えると形が崩れてしまう恐れがあります。
○アクリル
ウールに似た繊維で、柔らかな肌触りと弾力性が特徴です。
やや毛羽立ちする点や毛玉になりやすい点といった弱点があります。
○レーヨン
シルクの代用品として使われる繊維で、光沢感があるほか、吸湿性・放湿性があります。
ただし、シワになりやすい、水に濡れると強度が低下する、といった欠点も。
○ナイロン
シャワーカーテンやパラシュートなどによく使われる繊維で、摩擦やシワに強く乾きもはやいです。
熱を加えられると、繊維が溶けて変色してしまうため注意が必要です。
■天然繊維
○コットン(綿)
衣服やタオルなどの素材としてポピュラーなコットンは、丈夫で吸湿性があり、肌触りも良いことから、カーテンの素材としても使われます。
ただし、縮みやすい、シワになりやすい、日光に長時間さらされることで変色しやすい、といった短所があるため注意が必要です。
○デニム
ジーンズの素材としてなじみ深いデニム生地を使用したカーテンも存在します。
デニム独特の色落ちや変色を楽しむことができる反面、洗濯時に色移りしたり、伸び縮みしてしまうことがあります。
○麻
夏の衣服素材として人気の高い麻。
通気性の良さや、吸水性・速乾性の高さから、湿気の多い時期のカーテンとしても役立ちます。
一口に麻と言っても、リネンやラミーなど様々な種類が存在し、それぞれ違った特徴を持っています。
○その他
・シルクやウールを使用したカーテンも存在しますが、繊維自体が高価であることや虫が食いやすいなどのデメリットから、あまりメジャーとは言えません。
お悩みに合わせた、カーテンの選び方!
○そもそも、どう選べばいいかわからない
まずは、機能性を重視するのか、見た目を重視するのかを決めましょう。
最も重視する点を決めたら、そこからさらに絞り込んでいくことで、希望に合うカーテンを見つけられますよ。
機能性重視の場合は、どんな機能が欠かせないのかを考えると良いでしょう。
見た目重視の場合は、素材感の違いやデザインから好みのカーテンを選ぶ必要があります。
定番どころのデザインには、無地・花柄・北欧・西海岸・和風・ストライプやボーダーなどがあります。
○外から光が入るのを防ぎたい、西日が強い
強い光がお部屋に入るのを防ぎたい場合は、遮光等級の高いカーテンがオススメです。
また、カーテンの上下左右から光が漏れないように工夫することで、効果を高めることができます。
○朝日が昇るのに合わせて起きたい
自然の光を浴びて目覚めたいという場合は、遮光等級の低いカーテンか、非遮光カーテンがオススメです。
小さなお子さんの生活リズムを作るために、朝日を浴びさせたいという場合にも有効と言えます。
○家具や肌を日焼けから守りたい
日焼けの原因である紫外線を防ぐには、遮光カーテンで光ごと遮断するか、UVカットレースカーテンを使う方法があります。
遮光カーテンではお部屋が暗くなってしまうので、日中に外の光を採りいれたり景色を楽しみたい場合は、UVカットレースカーテンを使うのが良いでしょう。
○外からの視線が気になる
外からの覗き見を防止したい場合、ある程度厚みのあるドレープカーテンを閉めておくか、遮像 or ミラーレースカーテンを閉めましょう。
こちらもUVカット同様、時間帯や好みに合わせて厚手・薄手を使い分けるのがオススメです。
○お部屋が寒くなるのを防ぎたい
冬季などにお部屋が冷え込むのを防ぎたい場合は、断熱カーテンがオススメです。
窓から暖かい空気が逃げてしまわないよう、できるだけ隙間をなくすと効果が高まります。
○お部屋が暑くなるのを防ぎたい
夏季などにお部屋が暑くなってしまうのを防ぎたい場合は、断熱カーテンや遮熱レースカーテンがオススメです。
○お部屋がジメジメするのを防ぎたい
麻素材のカーテンであれば、繊維が空気中の水分を吸いこんでくれるので、湿気の多い時期に役立ちます。
また、綿素材のカーテンも吸湿性や通気性が良いです。
○定期的にカーテンを洗いたい
ウォッシャブルカーテンであれば、自宅で丸洗いすることができます。
○店舗や施設などで使えるカーテンを知りたい
不特定多数が出入りする施設では、防炎加工をした防炎カーテンの使用が義務付けられています。
防炎加工がされていることと、防炎加工を施した証である『防炎ラベル』が付いたものを選びましょう。
また、温かい印象の暖色カーテン、形状記憶加工を施した美しいウェーブのカーテン、独特な雰囲気をもつ柄ものカーテンなど、
設置スペースの雰囲気や用途に合わせたカーテンを選ぶのが良いでしょう。
今回は、カーテンの種類と特徴について紹介しました。
それぞれのメリットをおさえて、希望にピッタリあったカーテンを見つけましょう!